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高周波プリント基板・メタル基板・銅インレイプリント基板・大電流プリント基板等特殊基板作成にあたっての覚えておきたい知識

高周波プリント基板・メタル基板・銅インレイプリント基板・大電流プリント基板等特殊基板作成にあたっての覚えておきたい知識

高周波プリント基板・メタル基板・銅インレイプリント基板・大電流プリント基板等特殊基板作成にあたっての覚えておきたい知識

大特急プリント基板で製造する基板は多種多様な要望に対応可能です。 プリント基板の種類や目的は幅広く、様々な業種の企業様からご要望をいただきます。 ここではプリント基板関連で使われる技術用語について、よくあるご質問や解説を行います。 ご用命の際にぜひご確認ください。

【Q1】 高周波プリント基板について説明

【A】
一般的な意味としては、無線通信に使用される周波数のことで何kHz以上が高周波であるなどの規定があるわけではありません。
無線通信の分野では10kHzでも高周波と分類されますが、基板業界では低周波と分類されます。
基板業界では2020年現在、一般的には1GHz以上の周波数帯を高周波と呼ぶイメージです。
参考までに、0.3~3GHzをデシメートル波と呼び、携帯電話、GPS、地上波デジタルテレビなどの分野で使用されます。
3~30GHzをセンチメートル波と呼び、BSやCSなどの衛生テレビや無線LANなどの分野に使用されます。
30~300GHzをミリ波と呼び、レーダーや衛生通信に使用されます。
今回の展示会では自動運転分野の依頼が多いと思われます。
自動運転の認識はレーダーの分野となりますので、30GHz以上のミリ波の領域となります。

【Q2】 周波数ごとのプリント基板使用材料の選び方

【A】
おおまかな分類となりますが、1GHz以下は一般材、1~30GHzでMEGTRONなどの高周波対応材、30GHz以上でテフロン材を使用します。
一般材とは一般的なFR-4のこととなりますが、基板業界に無関係の方には通じませんので、エポキシ系樹脂の材料と認識してください。
MEGTRONなどの高周波材は各メーカーPPE樹脂を使用していることが多いです。(MEGTRONはPPEではないそうですが、詳細は教えてくれませんでした)
テフロンという呼称は商品名なので一般的ではありますが、通常はPTFE、ふっ素樹脂などと呼びます。

【Q3】 熱硬化樹脂と熱可塑樹脂(プリント基板作成材料の説明です)

【A】
熱硬化樹脂とは、プリプレグの状態から一度硬化すると元に戻らない樹脂のことです。
熱可塑樹脂とは、常温では形状を維持しますが一定の温度を超えると液状化し、形状を変えるものです。
よく挙げられる例としては、熱硬化樹脂はホットケーキ、熱可塑樹脂はチョコレートです。
エポキシ系樹脂やポリイミド、PPE樹脂は熱硬化の材料です。
ポリイミドだけは熱可塑性のポリイミドも存在します。
PTFEやLCP(液晶ポリマー)は熱可塑樹脂です。

【Q4】 高周波材(熱硬化樹脂)でのプリント基板製作について勉強

【A】
熱硬化樹脂なので、一般的な工法はFR-4基板とあまり変わりません。
注意すべき点としては、PPE樹脂はガスが発生しやすいので、工程ごとにベーキング処理が必要なことです。
現在、プリント基板.comでは基材が何らかの工程により露出するごと(パターン形成、穴あけなど)にベーキング処理をおこないます。(150℃×2時間)
ベーキングをおこなわないと、層間剥離や金めっきの未着に不具合の要因となります。
また、PPE樹脂を使用したビルドアップ基板の場合、レーザ加工でスミアが大量に発生することがありますので、レーザ加工はCO2レーザ+UV-YAGでおこないます。
そのため、レーザ加工の編集代や費用が大きく上がります。
その他、プレス温度が高いため、内層の粗化処理を黒化処理だけでおこなうのはリスクがあります。
納期次第となりますが、ソフトエッチングタイプ(ボンド処理やCZ処理)で内層粗化をおこなうのがベストです。
ただし、ほとんどの基板は黒化処理で対応しています。

【Q5】 高周波材(熱可塑樹脂)でのプリント基板製作についての勉強

【A】
LCPは通常通り製作して問題ないのですが、FR-4などと比べて非常に伸縮が大きいため、あまり高スペックのハイブリッド基板は対応できないことが多いです。
PTFEはふっ素コーティングなどのフライパンなどが存在するように、様々な物質と密着しにくい性質を持ちます。
そのため、何の処理もせずに加工すると層間剥離、銅めっき未着、レジスト未着などの不具合が発生します。
プリント基板.comでは、密着力を確保するためにフロロエッチという薬液処理をおこないます。
露出したPTFE樹脂を何らかのものが密着する工程(プレス前、穴あけ前、レジスト前など)におこないます。
他メーカーではプラズマ処理やテトラエッチで対応することもあります。
また、熱可塑樹脂なので、上述の通り高温となると樹脂が液状化してしまいます。
基板として問題が発生しやすいのは穴あけの工程です。
小径ビアを使用することが多いため、ドリルの回転数が高く、穴数が多いとドリル自体が加熱され熱可塑の温度を超えてしまうことがあります。
そうなると液状化した箇所がバリとなったり、ドリルに樹脂が巻き付いたりしますので、穴形状異常の要因となります。
対策としては、回転数を下げる、加工順序を変更する、送り速度を上げる、PTFEなどの樹脂用のドリルを使用するなどがあります。

【Q6】 高周波プリント基板の銅はくについての勉強

【A】
高周波基板の場合、銅はくの種類も重要となります。
一般的な基板の場合は、樹脂と銅はくとの密着力を上げるために高粗度(Rz2~4um程度)の銅はくを使用します。
低粗度の銅はくはRz0.7um程度のものがあります。
よく聞くのはH-VLP銅はくです。
ちなみに、プリント基板.comで常備している12um以上の銅はくは通常銅はくでRz2~4um、5umの銅はくは低粗度でRz1.5umです。
より低粗度の銅はくを使用する場合は、取り寄せとなります。

【Q7】 高周波プリント基板のレジストと表面処理について

【A】
高周波基板の場合、電気特性が何よりも重要となります。
信号線にレジストがかぶると伝送特性は下がりますので、伝送線路にはレジストをおこなわないことが多いです。
その際、導体の防錆のため金めっきをおこなうのですが、通常の金めっきというとNi-Auめっきとなり、Niの厚みが3~5umであることを考慮すると線幅が10um程度変動することになり好ましくありません。
そのため、無電解ダイレクトAuめっきをおこなうことを推奨しております。
Au厚み0.03um程度なので線幅にあまり影響を与えることなく防錆をおこなえます。
ただし、長期間保管すると金が銅に侵食されて銅化してしまいます。
その他、無電解Snめっきをおこなうこともありますが、Snめっきの薬液とプリント基板.comのレジストとの相性が悪く、レジスト剥離が多発してしまい推奨しておりません。
また、金の厚みを大きくするため、ボンディング金めっきをおこなうことも多いです。
高周波基板の場合、ベタ銅はくが多く、レジスト無しの基板も多数あります。

【Q8】 特殊プリント基板材料の種類

【A】
・パナソニック
MEGTRON6はほとんどの厚みを常備しています。
ただし、340×510、18um(RT銅はく)が基本です。(R-5775KM)
MEGTRON7は0.63mmのコア材のみ常備しています。
340×510、18um(RT銅はく)。(R-5785)

・利昌工業
社内的にはCS-3376Bを推奨しております。
ビルドアップ基板としての実績もあります。

・日立化成
MCL-LW-900G、MCL-LW-910G、MCL-HS100の実績があります。
使用用途とエンドユーザーを開示しないと見積も出ない材料です。
ビルドアップ基板としての実績もあります。
MCL-HS100は高周波材ではめずらしく、ハロゲンフリーでもあります。
現在日立化成が材料の販売に積極的ではございませんので入手できない可能性があります。

・ロジャース
PTFE材としてはもっとも一般的です。
海外材ですので取り寄せに納期がかかるのが問題です。
ただし、RT5880のみ国内商社に在庫がありますので1週間以内に入荷可能です。
よく使用されるのはRO3003、RT5880で多少の在庫はあります。

また、PTFE材だけではなく、熱硬化の高周波材も最近需要が増えています。
RO4350Bなどです。

・日本ピラー工業
国内のPTFE材としては入手しやすいメーカーです。
社内にもある程度の在庫があります。
都度問合せください。

・その他(熱硬化樹脂)
三菱ガス化学も様々な材料を提供しておりますが、レスポンスが悪すぎますので現在はあまり推奨しておりません。

・その他(PTFE)
国内では中興化成工業、海外ではTACONICが有名です。
どちらも入手ルートはありますが、あまり使用実績はありません。

【Q9】 メタルプリント基板について

【A】
片面メタルベース、両面メタルベース、両面メタルコア、多層メタルコアなど様々な実績があります。
社内で常備している絶縁層は利昌工業:AD-7200TYです。(厚み120um、熱伝導率5.0W/m・K)
一般的な厚みではないものは金属板を別途購入して積層プレスで材料を作成します。
また、少量ではありますが、利昌工業:AD-7210も所持しております。(厚み120um、熱伝導率10W/m・K)
金属板は原則取り寄せとなりますが、在庫がある場合も多いです。
取り寄せには通常約1週間かかります。
金属板としての厚みは実績ベースで5.0mmまで対応可能です。
ただし、金属板の厚みが2.0mmを超える場合はルーター加工を段階的におこなう必要がありますので納期と費用の計算式が通常通りにはなりません。

【Q10】 メタルコアプリント基板のスペックについて

【A】
メタルコア基板のスルーホール形成は、下穴加工→樹脂埋め→スルーホール加工→銅めっきとなります。
下穴加工はスルーホール径+0.4~0.5mmとなりますので、あまり狭ピッチのスルーホールは対応できません。
その他、制約についてはいずれ資料を作成するつもりですが、現在は都度問合せをお願いします。

【Q11】 銅インレイプリント基板について

【A】
大きめのスルーホールを形成し、その穴の中に銅コインを埋め込んで部分的に放熱効果を狙う基板です。
銅コインのラインアップは厚み1.0mmまたは1.6mm、径はΦ2.0~7.0mmまで1mm刻みです。
通常は1週間程度で入荷しますが、メーカー在庫がない場合は4週間ほどかかります。
また、実績としては異形状の銅インレイもあります。(長方形)
銅板を別途購入し、ルーター加工を条件出しして埋め込みます。
難易度が高く、高額ではありますが、お客様には好評でした。
他メーカーよりは安価で納期も早かったため。

【Q12】 その他放熱材プリント基板について

【A】
パナソニック:R-1787は高放熱のCEM3で、1.0mm、1.6mmのラインアップがあります。
その他、利昌工業:CS-3295、CS-3945などがあります。
ただし、セラミックフィラーが材料内に存在しているため、小径の穴あけなどは対応できません。

【Q13】 プリント基板の放熱知識

【A】
銅はく厚を大きくする、ビアを銅ペーストで埋める、板厚を薄くするなど様々ありますが、用途や予算などによって提案することがほとんどです。

【Q14】 大電流プリント基板について

【A】
分野としては電気自動車関連になると思われます。
大きな電流が流れるため、通常の銅はく厚だと基板自体の熱が上がり破損してしまうため、銅はく厚を大きくして温度上昇を予防します。
一般的には、銅はく厚35um、1mmの線幅に1Aの許容電流となりますので、使用用途、使用できる線幅から計算して銅はく厚を決定します。
製造の注意点としては、対応できるL/Sが銅はく厚×2.5倍であることです。
厚銅になればなるほど、ファインパターンの形成が困難となります。
ただし、銅はく厚×2倍でも歩留まりは悪くなりますが対応は可能です。
尚、パターンのTOPとBOTTOMの差は銅はく厚の1/2程度発生します。
実績としては、銅はく厚500umまで対応可能です。
銅はく厚140umを超える場合は、アンダーコート(フラット化の樹脂埋め)が必要です。
また、現在銅はく厚175umを常備しております。